深呼吸の必要 [沖縄(あれこれ)]
「深呼吸の必要」
やっと見ることが出来ました。
沖縄のキビ刈りを舞台にした若者たちの映画ということ、
TVCMで流れているのを見てMY LITTLE LOVERが主題歌を
歌っているということくらいしか知りませんでした。
キビ刈りのシーズンになり、東京からやってきた5人の若者たち。
普段は派遣社員をやっているが「今回は自分を派遣してきた」という
主人公、手首にリストカットの痕がある高校生、医師であることの
意味を失い島にやってきた青年、影のある元高校球児、最初は
場違いに見えたいまどきの女の子。それらを束ねるのはこの島に
毎年キビ刈りにやって来るという青年、そして元は島の住民だったが
何か事情があって一時的に帰って来た看護婦。
それらの若者たちをおじいとおばあが優しく包みます。
決して派手な映画ではありません。
ひとりひとりのエピソードの描き方も浅く、延々とキビ刈りのシーンが
続きます。あるときは黙々とあるときは不穏な雰囲気を漂わせながら。
綺麗な海のシーンは1,2回しかありません。
静かに穏やかに流れていく映画でした。
おじいの「なんくるないさー」「ありがとうね」という言葉、そしておばあの
温かい笑顔に心がほぐれていきます。
見ている人(受け手側)それぞれに何かを感じ取らせるような、
自分では気がついていないけど、心が疲れている。そんな人が沢山
いて、そんな人が見るときっと心に沁みる映画だと思いました。
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